本当に必要な防災グッズを漏れなく揃える。


出典「キナリノ」さま

「防災グッズ」おすすめ25選。本当に必要なもの+失敗しない選び方~より

日本は自然豊かな山地に恵まれている一方、台風、地震、集中豪雨がよく起こる国。
河川の氾濫や土砂災害、津波などに見舞われやすく、2019年10月の台風19号での被害が、記憶にあたらしいところです。
当時を振り返ると「大雨洪水警報や避難勧告が、自分ごとになった」という方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな状況下で人間の命を守る「防災用品の準備方法」に着目。
災害対策のために揃えておきたいアイテムをセレクトしましたので、早めに買い揃えて、心から安心できる「防災グッズ」を整えませんか。


防災用品として、「あなたに必要なもの」を見極めよう
自分が一番落ち着ける場所の自宅が、もしも、圧倒的な自然災害によって被災したなら―――。
考えたくないかもしれませんが、2019年10月に起こった大型台風・集中豪雨による予期せぬ甚大な被害は、「誰もが被災する可能性がある」ということを強く意識させられるものです。

今回は、そんな状況下で「自分の命を守る為の【防災用品】は、何が必要なのか」について考えます。

下の「防災用品が必要になる状況」を自分の暮らしと重ね合わせてイメージしながら、考えてきましょう。
防災用品が必要になる状況・・・✓
□ 家のライフライン(電気・ガス・水道)が断絶したとき。
□ 家を出て、避難所で過ごすとき。
□ 家から離れた場所へ、移動(避難)するとき。 ※家の二階や屋上・車への避難も含む

【参考】災害時の避難の注意事項:
災害時に「避難が1番安心」と意識すぎるのも危険です。
自然災害時に発信される「防災無線」「緊急速報メール」のアラートは全て自主避難を促すものではなく、注意報・警報・特別警報などがあります。
状況によっては外に出るより自宅待機(二階などで)のほうが安全な場合がありますので、正しい判断を心がけましょう。



防災用品は「一次避難用(非常袋)/二次避難用(防災袋)」を考える
防災用品は、一次避難と、二次避難、それぞれに分けて袋入りセットを用意する必要があります。

一次避難の袋入りセットとは、被災時に、家から一刻も早く持って出るための「持ち出し用袋」。
二次避難の袋入りセットとは、被災時に、体育館といった避難所で生活するための「防災袋」。

優先順位としては、まず、一次避難用の防災グッズを完璧に備えることが大切です。

災害対策用非常袋は簡易なナップサックないし巾着状の袋であるが、特に被災した際にすぐさま持って避難できるようまとめられたもので、一般に被災直後から救援活動の始められる1ないし数日間のあいだ被災者の生命を繋ぐものである。

なお、このほかにも収容避難場所など被災した家屋を離れ集団生活をする(二次避難)ために必要な物品を納めた「防災袋」も必要と考えることができる。





一次避難用「基本の非常袋」の中身の目安は、30点くらいです。

内容1:
リュックサック、
緊急用ホイッスル、
2WAYドライバー、
カッター、
圧縮袋、
予備袋、
筆記用具セット、
歯ブラシ×3本、
綿棒×20本、
マスク×3枚、
携帯トイレ×3個、
45Lポリ袋×3枚、
紙皿×3枚、
プラカップ×5個、
割り箸×5膳セット


内容2:
スプーン・フォークセット、
2WAY懐中電灯、
ラバー手袋、
お薬ケース、
布テープ、
レインポンチョ、
サンダル、
アルミシート、
アルミブランケット、
エア枕、
非常用給水バッグ、
ラップ、
アルミホイル、
ボディタオル、
ティッシュ



~「防災用品」を個別に確認。必要になる物リスト~
それでは、以下項目の順番で、必要なものをご紹介していきます。
①[体を守る・衛生管理などのための物]
②[重要な情報を書き留める・確認するための物]
③[暗さを照らす物]
④[水を汲みに行くための道具]
⑤[大小様々なサイズのビニール袋]
⑥[生命維持のための『非常食・保存食』]
⑦ おまけ[避難所用に用意しておくと便利]




①[体を守る・衛生管理などのための物]

聞こえやすく、防犯にもなる「ホイッスル」
人間が聞きとりやすい音を出す
被災して、救援を求めるときに必要なものが「ホイッスル」。

耐久性が高い「軍手」
カッターに触れても切れない生地
ガラス、瓦礫などを持つときに手を守るグローブですが、一般的な布製の軍手では、万全とはいえません。
カッターに触れても切れない「耐切創手袋」がおすすめです。


静かに使える「アルミ製保温シート」
カサカサ音が出ないアルミブランケットで、人が集まる避難所でも安心
体温が奪われるのを防ぐ「アルミ製保温シート」。
100均でもよく見かけますが、
人気商品は、カサカサ音が出ないアルミ保温シートもありますよ。
老若男女大勢の人が集まる避難所生活において、アルミ保温シートのカサカサ音がストレスになる方が多いそう。
それを意識して動かず慎重に・・・というのはストレスになりますよね。


気持ち多めの「非常用トイレ」
被災したとしても、避難所などに「簡易トイレがあるのでは?」と思われる方も多いかもしれません。
しかし実際は、簡易トイレがあったとしても、とても長い行列ができてしまって、なかなかトイレに行けない・・ということも多いものです。
「非常用トイレ」はせめて一人あたり5回分くらいでも、絶対必要なものとして常備してほしいグッズです。


長持ちする「トイレットペーパー」
従来の3ロール分が、ぎゅっと1ロールに!
トイレットペーパーは、ティッシュペーパー代わりに使えて役に立つので、一人暮らしさんでも、最低限1ロールは必要。
「スコッティ フラワーパック 3倍長持ち」はその名のとおり、3ロール分の紙が1ロールとして使えるので、とてもおすすめです。



②[重要な情報を書き留める・確認するための物]

スマホの充電機能付き「ラジオ」+懐中電灯機能
被災時、情報収集に必要なものといえば、「スマホ(携帯電話)」そして「ラジオ」です。
両方駆使することで、はぐれてしまった大切な人を見つけ出せることもあります。
「ラジオ」は絶対必要なものだからこそ、多機能型にこだわるのがおすすめ。
スマホも充電でき、暗闇を照らすライトも付いて、さらに手回し充電可能なものも出回っています。


③[暗さを照らす物]
使い勝手のいい「懐中電灯・携帯できるランタン」
スマホでも懐中電灯代わりになるよ!という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、夜間の自然災害によって町が停電、家屋が倒壊するという、不測の事態に見舞われたら・・・。
スマホのライトは、よく知っている家の中では役立つかもしれませんが、外の広範囲を照らすのには不十分。
そしてなにより、夜間、暗闇のなかで「救助を求めるサイン」としても、懐中電灯はとても役立つものなのです。
是非とも、リストに加えておきましょう。


④[水を汲みに行くための道具]
かさばらない「給水袋」「ポリタンク」
被災して家の水道がストップしてしまったら・・・
家に備蓄している水で、生活をやりくりしなければなりません。
飲料用に備蓄しているお水は、とても貴重ですよね。
そこで、自衛隊の災害派遣などの、「給水車」の出番。給水車からの水をもらうために必要なのが、「給水袋」「ポリタンク」です。
おすすめは、透明色の「給水袋」。
たとえば給水車ではなく井戸から水を汲む、といった場合でも、中身を確認しやすいので安心です。



⑤[大小様々なサイズのビニール袋]
丈夫な高密度ポリエチレン素材の「ビニール袋」
「ビニール袋」は絶対必要なもの。
プライバシー保護のため、中身がすべてわかる透明ではなく、半透明くらいがおすすめ(
プライバシー保護を意識しすぎて黒などの色を選ぶと、中身が疑われるケースも)。




⑥[生命維持のための『非常食・保存食』]
自分が“被災者”となったなら、言わずもがな、多大なストレスを受けるものです。
そんな状況下で、生きる希望をわかせる大切な要素となるのが、美味しい食事です。
まずは、とにかく「飲料水」の確保。そして、栄養を摂ることが重要なのですが、そんな自分に“生きる希望”を与えてくれる味わいも重視して、食糧を選んでみませんか。
バリエーションを持たせて、飽きないようにするのがポイントです。
リュックで背負える「飲料水(500ml)」×最低4~6本 *1人当たり
500mlのペットボトルは、水筒の代わりにもなる。

国から出された災害時の資料では、水の備蓄について、一般的に「1人当たり1日3リットル、3日分で計9リットル」必要と言われています。

避難所へ行く際、ペットボトルの水を5本リュックに詰めて、背負っていくことができたらベストです。
しかし実際のところ、そのほか懐中電灯、缶詰など、重たい荷物も出てくるもの。せめて最低限・・・4本は持っておきたいですね。

1.5Lなどの大きなペットボトルよりも、500mlや600mlサイズのペットボトルで持って行くのがおすすめ。
水を飲みきっても携帯の水筒がわりになります。
また、水が入ったペットボトルのそばに携帯ライトをおけば、光りが乱反射して明るさが際立つので、サインとして役立つことも。


お湯(水)を注いで食べれるお米「アルファ米」
被災時でも、アウトドアでも、電気を使わずに食べれるご飯といえば、「アルファ米」です。
味のバリエーションも豊富なので、一度試しに買ってみて、また、早速味見をしてみるのもおすすめ。食べてみて、口に合わず、「私には必要ないかも」となっては、本末転倒ですよね。

そのまま食べられる「缶詰」「レトルト」「乾物」など
「缶詰」は、魚・肉などのおかずになる具で、缶切り不要を中心に。
缶詰と一口に言っても、魚、肉、野菜、果物、小豆などなど・・・色々ありますが、まずはたんぱく質といった大切な栄養素を与えてくれる、魚・肉です。



⑦おまけ[避難所用に用意しておきたいグッズ]

耳栓
いびき対策だけはなく、自分にとって不快な騒音をおさえてくれる
避難所で大人数で眠るとき、人のいびきが気になって寝れない・・・という場合に活躍するのが耳栓。
また、日中であっても、「誰かの音楽プレイヤーが、イヤホンから音漏れして聞こえる」「聞きたくないような会話が聞こえてくる」といったときでも、有効。


ラバー製サンダル・スリッパ
靴を履くまででもないけど、いろいろ歩きたい場合に。

「靴を履くまででもないけど、ちょっとだけ外に出たい」、また「広大な避難所の床の汚れが気になって、素足ではちょっと・・」という場合に、ラバー製サンダルは便利です。

ラバー製なので、軽くて、濡れても大丈夫。
100均でもよく販売されています。



ねぶくろ
リュックに入れるとなると結構かさばりますが、「車で避難所へ行く」という方は、ぜひ寝袋(シュラフ)も一緒に車に積むことをおすすめします。



食品用ラップ
サランラップ®などの「食品用ラップ」は、保温や、怪我をして出血したときの応急処置として活用できます。
また、汚れよけのカバー、梱包や、紐代わりとして使うこともできます。
命を守るアイテムになるかもしれません。


ビニール袋
大小、サイズ違いのものを10~20枚ほど持っていきましょう。
ビニール袋は万が一、雨具になったり、トイレとしても代用することも可能です。



新聞紙
新聞紙も、少しあると便利です。
吸水性があるので、こちらも、簡易トイレとして使えることも。
また、冷たい地面に敷いてレジャーシートの代わりにして使うことができます。自家用車に、常に少し常備しておくだけでも、役立つことがあるかもしれません。


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避難所での過ごし方

避難所はストレスがたまりやすい場所。ストレス軽減の方法を知っておく
大勢の人が集まる避難所。
早く帰宅できないことにイライラしがちになったり、元気いっぱいな小さい子供・赤ちゃんの泣き声が気になったり、一緒に避難している方のイビキが気になって、自分は眠れなかった・・・ということも。
そんなストレスを感じやすい環境下で、よく話題となるのが、プライバシー確保の問題です。
周りの目を意識せずに過ごせる「自分専用エリア」をつくってくれる避難所もありますが、非常時は、いかに自分で自分のストレスを軽減させるか(心の健康を保てるか)も、体の健康のほかに、気を配らなければならないポイント。

パーテーションづくりのノウハウ等を押さえておきましょう。


防災グッズの管理法
買ったらもうokじゃない。
防災用品は「ローリングストック」で定期的に新陳代謝を促す。




自分にとって必要な防災用品を買って、集めて、リュックに詰めて・・・「さあ完璧!」という状態をつくったなら、災害時に安心できますよね。

しかし、そのリュックを1年、2年放置してしまったら・・・中身が劣化する場合もありえます。
そこで実践していただきたいのが、定期的に備蓄品の新陳代謝を促す「ローリングストック」です。

よく「備蓄用の食料品(水、缶詰、乾麺など)」のローリングストックが推奨されていますが、除菌ウェットティッシュは効果が弱まったり、電池は寿命が減ったりと、食べられないモノについても同じこと。
防災グッズがいつでも使える状態に保てるように、定期的にローリングストックを行ないましょう。
普段から少し多めに食材、加工品を買っておき、使ったら使った分だけ新しく買い足していくことで、常に一定量の食料を家に備蓄しておく方法をローリングストックと言います。
食料等を一定量に保ちながら、消費と購入を繰り返すことで、備蓄品の鮮度を保ち、いざという時にも日常生活に近い食生活を送ることができるはずです。




最後に
2019年の台風被害を教訓に、楽観的思考にブレーキをつける癖を。

とりわけ一刻を争う避難時のために、前もって用意しておきたい「防災用品」。

「たとえ避難をしなきゃいけない状況になっても、2時間くらいは支度をする時間はあるよね?」と思いがちですが、実際は、住んでいる地域の避難勧告・避難指示発令が遅いなど、現実には想定外のことが起こりえるものです。
また、そのタイミングで、あなたが体調不良であったり、まずは家族の安否確認に時間を割かなくてはいけない状況ならば・・・
避難時に「防災グッズ」の準備を整えることは困難に。
数多くの台風や大雨を無事に乗り越えた経験を持つと、無意識に、楽観的な考えを持ってしまいがちです。
だからこそ、昨年の大型台風の被害が記憶に新しい今、自分のために、家族のために、最低限の防災グッズを整えてみてはいかがでしょう。



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